通所・訪問・居宅など複数サービスを運営し、加算の算定が属人化していた事業者が、サービス別に加算と損益を見える化して取りこぼしを減らした想定モデルケースです。加算が採算に直結する理由を実務目線で解説します。
※本記事は、当事務所が支援する典型的な状況をもとに構成した想定モデルケースです。特定の実在する顧客の事例ではありません。数値も説明のための想定値です。
1. 想定モデルケース概要
- 事業形態:通所介護・訪問介護・居宅介護支援など複数サービスを運営
- 規模:年商 約2億円
- 当時の状態:加算の算定がサービスごとに属人化し、取りこぼしがある
- 支援テーマ:サービス別の加算・損益の見える化
サービスを横展開してきた事業者で、加算の算定が各サービスの担当者の経験に依存している状態を想定したモデルケースです。
2. 当時の課題
- どのサービスでどの加算を算定できているか、全体像が見えない
- 要件を満たしているのに取れていない加算がある
- 加算の取りこぼしが、サービス別の採算を分かりにくくしている
- 担当者が変わると、算定のノウハウが引き継がれない
「全体では回っているが、取れるはずの加算を取りきれていない」状態でした。
3. なぜ問題が起きていたか
- サービスごとに算定要件が異なり、横断的にチェックする仕組みがない
- 加算の算定が担当者の経験頼みで、属人化していた
- 加算とサービス別損益が別々に管理され、つながっていなかった
- 月次が遅く、取りこぼしに気づくのが決算近くだった
加算でよくあるミスの構造は介護施設の加算管理でよくあるミスとは?で整理しています。
4. 実施した改善内容
- サービスごとに「算定可能な加算」と「算定済みの加算」を一覧化
- 要件を満たすのに取れていない加算を洗い出し、優先順位をつけて対応
- 加算の算定状況をサービス別損益に重ねて見える化
- 毎月、加算のチェックを月次レポートに組み込み、属人化を解消
サービス別の損益の見方は部門別・サービス別損益管理、取りこぼしの構造は加算算定漏れのリスクに沿いました。
5. 改善後の状態
- サービス別に、加算の算定状況が毎月見えるようになった
- 取れていなかった加算を算定し、収益の漏れを減らせた
- 加算とあわせてサービス別の採算を判断できるようになった
- 担当者が変わっても、一覧とチェックの仕組みで算定が止まらない
6. 経営上の効果
- 取りこぼしていた加算が収益として積み上がる
- サービス別の採算が「加算込み」で正しく見えるようになる
- どのサービスを伸ばし、どこを見直すかを数字で判断できる
加算が採算に与える影響は加算管理が利益に与える影響も参考になります。
7. このような法人に向いています
- 複数サービスを運営し、加算の算定が属人化している事業者
- 取れるはずの加算を取りきれていない感覚がある法人
- サービス別の採算を加算込みで把握したい法人
加算とサービス別損益の支援は介護事業の数字が見える経営支援(/kaigo)、管理体制づくりは月次決算・経営改善支援(/management)をご覧ください。
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9. 関連FAQ
よくある質問
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執筆者
萩原裕司
公認会計士・税理士