全体では黒字でも拠点ごとの採算が見えなかった複数拠点の介護法人が、事業別・拠点別の損益管理を立ち上げ、赤字拠点を特定して改善した想定モデルケースです。全体黒字に隠れた赤字を見抜く管理体制を解説します。
※本記事は、当事務所が支援する典型的な状況をもとに構成した想定モデルケースです。特定の実在する顧客の事例ではありません。数値も説明のための想定値です。
1. 想定モデルケース概要
- 事業形態:複数拠点・複数サービスを運営する介護法人
- 規模:年商 約4億円、5拠点
- 当時の状態:全体は黒字だが、拠点別の損益が見えない
- 支援テーマ:事業別・拠点別の損益管理の立ち上げ
拡大の結果、全体の数字は把握できるが、どの拠点が稼ぎ、どこが赤字かを説明できない法人を想定したモデルケースです。
2. 当時の課題
- 全体では黒字だが、拠点ごとの採算が分からない
- 利益を出す拠点が、赤字拠点を埋めている可能性に気づけない
- どこを伸ばし、どこを見直すかを数字で判断できない
- 出店・撤退の判断材料がない
「全体黒字」という安心の裏に、隠れた赤字がある状態でした。赤字拠点の見つけ方は赤字事業所の見つけ方で整理しています。
3. なぜ問題が起きていたか
- 会計の部門設定が拠点・事業別に整理されていなかった
- 共通費の配分ルールがなく、拠点別に集計できなかった
- 全体の試算表しか見ておらず、内訳を追う習慣がなかった
- 月次が遅く、拠点別に振り返る余裕がなかった
4. 実施した改善内容
- 会計の部門(拠点・事業)設定を整理し、売上・費用を割り振り
- 共通費の配分ルールを、売上比・人員比など分かりやすい基準で設定
- 毎月同じ基準で拠点別損益を集計し、月次レポートに組み込み
- 赤字拠点については、稼働率・人件費・加算に分解して原因を特定
事業別損益の見方は部門別・サービス別損益管理、複数拠点の見える化は複数施設・複数事業所の損益管理に沿いました。
5. 改善後の状態
- 拠点別・事業別の損益が毎月見えるようになった
- 全体黒字に隠れていた赤字拠点を特定できた
- 赤字の原因(稼働率・人件費・加算)を切り分けられるようになった
- 出店・撤退・てこ入れの判断を、数字で行えるようになった
6. 経営上の効果
- 「全体黒字」から「拠点ごとにどうか」へ、経営の解像度が上がった
- 良い拠点のやり方を、他拠点へ横展開できるようになった
- 新規出店の採算見込みを、既存拠点の実績で検討できるようになった
7. このような法人に向いています
- 複数拠点を運営し、拠点別の採算が見えていない法人
- 全体は黒字だが、内訳に不安がある法人
- 出店・撤退の判断材料がほしい法人
事業別損益の支援は介護事業の数字が見える経営支援(/kaigo)、管理体制づくりは月次決算・経営改善支援(/management)をご覧ください。
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9. 関連FAQ
よくある質問
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執筆者
萩原裕司
公認会計士・税理士